生の鱈を干すことのメリットとして、元々日持ちしない性質である鱈を保存し、水分を飛ばすことで持ち運びしやすい重さにすることもありますが、それと同じぐらいに干すことで独特の味わいや食感が生まれることが大きなメリットです。
この鱈を調理する際には、水で戻してから使われるのですが、最近ではあらかじめ適当なサイズに切られた棒鱈が売られているものの、ある伝承店の方にお話を伺うと、「やはり、丸一本の棒鱈を調理するときに切って、水に戻してから調理したほうが旨い」とのことです。
昔は特に田植え時に欠かせなかったこの一品、まさに、保存食文化を伝承する橋渡し役を担っていると言えるでしょう。